フリーランスとは、会社などの組織に所属せず、個人としてクライアントからの仕事を請け負う働き方です。雇われない生き方とは、会社に雇用されずに仕事をして生計を立てることです。かつては、仕事といえば「会社に雇用されること」でした。雇われずに働くことは一部の人だけがやっている特別なことと思われていました。しかし、現在では「フリーランス」や「自営業」などの働き方が一般的なものになりました。統計では、2020年まで1000万人ほどだったフリーランス人口は、2021年には「1577万人」に増加しました。まさに5人にひとりがフリーランスの時代です。雇われない生き方には、いくつもメリットがあります。
1、時間や場所に縛られず働ける
まず、日々生活から誰かに拘束されることが少なくなります。勤務時間や出勤日が固定されないため、自由な時間帯や曜日に働くことができるようになります。セラピストとしてのフリーランスを始める場合、土日だけクライアントを受け付けたり、夕方以降の時間帯のみ営業することも可能です。他にやりたいことに時間を当てることもできるようになります。
2、収入アップの可能性が広がる
収入面の魅力もあります。会社に雇われる場合と比較して、収入アップの可能性を大きく広げることができます。雇われている場合の収入では、ある程度の上限があります。役員に上り詰めるくらいの意気込みでない限り、大幅な収入アップは見込めないものです。これと比較して、フリーランスの場合は成果が収入のアップにすぐに直結しています。やればやっただけ、すべて収入になります。
3、好きなことを仕事にできる
自分の得意分野や、やりたい分野の仕事を選べば、これに専念できますから、ストレスもたまりにくいという側面もあります。興味のある分野に挑戦してみたり、趣味を仕事にしたりなど、充実感のある生き方を実現しやすくなります。会社に雇われる場合、担当する業務は自分で選べないことが多く、苦手な分野を任されることもあります。雇用されたまま我慢して過ごすということは、やりたくもないことで自分の時間を奪われたまま一生を送るようなものです。
雇われない生き方は良い面ばかりではありません。デメリットも把握したうえで、雇われる場合とどちらがよいかを十分に検討するのが望ましいでしょう。
1、収入が不安定になりやすい
雇われない生き方は基本的に「固定給」ではないため、収入が不安定になりやすいという側面もあります。忙しい時にお客さまが集中したり、暇なときにはガラガラだったりする可能性もあります。雇用されるかフリーランスを始めるかという選択は、安定を求めるのか、自分の可能性を追求するのかという選択になります。収入アップの可能性が広がる半面、安定性が失われるという点は把握しておかなければなりません。
2、自己管理スキルが求められる
雇われない生き方で成功するには自己管理スキルが必要です。働く場所や時間帯が自由になると、人によっては「つい怠けてしまう」「生活リズムが乱れる」などの問題が起こりやすくなります。自己管理ができず、仕事で高いパフォーマンスを発揮できなくなってしまうと、収入の減少に直結してしまいます。
3、マーケティング・営業のスキルが必要
雇われない生き方で収入を安定させるには、マーケティングの知識や営業スキルが必要です。
どんな仕事でもそうですが、まずは知ってもらうことから始めなければなりません。ホームページやSNS、動画の投稿などで確実に集客はアップできますので、スタートアップのタイミングでこれをどこまで頑張れるかにかかってきます。ただ、それが必ず必要なタイミングは最初のうちだけです。一度施術したお客様のうち、3人に一人を固定客にできれば、新規客を増やさなくても、どんどん予約が埋まるようになってきます。安定して仕事を得るには、一度来てくれたお客様を大事にできるかどうかにかかってきます。
4、マッサージスキルのアップが必要
セラピストの仕事をしていると、お客様から「こんなマッサージ受けてみたいのだけど・・・できないの?」と言われることがあります。「腰が痛くて歩くのもやっとだから何とかしてほしい・・・」「肩首がバリバリで仕事に集中できない・・・」など、さまざまな要望が訴えられます。スキルアップはフリーランスをスタートした後にも必要になるものかもしれません。ビジネスを安定させるためにも、多くのスキルを習得しておくことが最も安定を図る方法なのかもしれません。
最後に、マッサージセラピストのフリーランスの場合は、副業でも始めやすいという特徴があります。マッサージスキルさえ身に着けてしまえば、それは一生使えるスキルになります。60代でも70代でも現役のセラピストは大勢います。まさに「手に職」と言えるでしょう。また、ビジネス展開をやらなかった場合でも、そのスキルは家族を健康にし、友人を楽にしてがることができるスキルです。 |